4.イスラマバードへ
27日、正午の便に乗るべく、シェラトンホテルを出て、空港へ向かう。
9時に部屋を出てロビーに降りると、ドライバーのムシュターグだけが、ロビーに突っ立って待っていました。滞在中ずっとエスコトートしてくれたザヒードは来れないと、昨夜夜中の別れ際に言っていました。
PIAは時間通り、12時きっかりにテイクオフ。全座席の背にテレビのついた真新しい機材で、インドまで飛んできたJAL便と同じものだが、こちらの方が見るからに新しい。調べると、ボーイング777-300ERという2003年に開発された機種で、国際線用のものである。それを、たかが2時間足らずのカラチーイスラマ間に使うというのは、贅沢な気もした。
タイムテーブルよりかなり早く到着して、スーツケースを2個載せたキャリーを押しながら送迎ロビーに出て行くと、花束を携えたアマンが飛び出してきました。
白づくめのトップファッションで、かっこのいいサングラスをかけ、先が広く反っくり返った最新型の黒のエナメル靴を履いています。
「カシミールから昨日戻ったばかりなんです。連絡が遅れて申し訳ない」
キャリーを押すアマンに従いながら迎えのひとの列の前を通り過ぎて行くと、「MR. NAOKI TAKADA」と書いたボードを掲げた人がいる。
「わたしが高田ですが・・・」
横からアマンが、「そうか、そうか。じゃぁ君たちは荷物だけをマリオットホテルに運んでくれ」
アマンは、えらくでかいベンツにぼく達を導きました。
「あれっ、前のベンツは?」「ぼくの車は売りました。これは友人から借りたもの」
フロントウィンドウには、黄色の三角で丸にAと入ったステッカーが2枚はってあります。これがあると空港の滑走路のタラップの下まで入れるのだそうです。「ムシャラフ達も乗る車なんだ」
どこでそんなものを借りてきたのかと思いましたが尋ねはしませんでした。
「マリオットはねぇ。スタッフが友達だから頼んだんだけど、すでにブッキングが入ってるというんです。値段を聞くとそっちの方が大分高かったので、キャンセルしてくれといったんです。16000だったんです。こっちの方は12000」
「それはありがとう」
また、昨年のドバイと同じことが起こったと思いました。
ドバイのときは、もっと大変でした。パルベイツは、ドバイに2つも店を持っているから、詳しいだろうと「何か耳寄りな情報があれば知らせてほしい」とイスラマからメールしただけなのに、彼はミスタータカダが行くからエスコトートしろと命じたらしい。それで、ドバイのスタッフは大張りきりでリゾートホテルを予約した。
ぼくは、イスラマからオンラインの直前予約で「ホリデイイン」を大変利口な値段でブックしていたのです。
空港に迎えにきたスタッフは、自分が予約したホテルに連れて行くといいます。ぼくは必要ないといい、延々と押し問答。
彼は今キャンセルしたらお金を取られるから困るというのですが、俺の知ったことかと、ホリデイインに向かわせたのです。
翌日ホリデイインに現れて、そこはパキスタン人、けろりとして「さあどこへでも案内します」というので、さすがに気の毒で、「全部自分たちでやるから、もう来なくてもいい」と断ったのでした。
今回も、カラチでパルベイツの家に行き、出してくれたフランスブルゴーニュの白ワインを飲みながら、聞かれるままに大体のスケジュールを話したら、「分かった、ぼくが全部アレンジするよ」というので、軽く「ありがとう」と言っただけなのです。
カラチもイスラマバードも、いつもとなんにも変わりはありません。
変わったところといえば、マリオットのセキュリティーチェックが、人員が増えより厳重になったというくらいの差です。これは、カラチのシェラトンでもそうですが、ホテルに入るのと飛行機に搭乗するのとが同じだと思って頂いたらいいと思います。
マリオットホテルの入り口ゲートのガードマンは、倍くらいの6・7人に増え、前のボンネット後ろのトランクを開けさせ、3人が鏡のついた棒を車のしたに差し込んでチェックします。ゲート内の通路も普通のときの半分に狭められていました。
まあチェックが厳しいということは、それだけ安全性が高まるということで困ったことではないのです。
50年近くもずっと来つづけているイスラマやピンディでは、なんだか故郷の町にいるような気分になったりするのですが、とはいえバンコックでのようにプールサイドでくつろぐという気は起こりません。
マリオットホテルのインターネット環境は、部屋のデスクからラインでもWiFiでも繋がります。値段は、1時間180+TAX。シェラトンは1時間200で、あと12時間1200。24時間の3つのラジオボタンで選択するのみの操作でした。
部屋番号@inhouseというIDをいれ、8デジットのパスワードで好きなだけ接続するこのホテルの方がリーゾナブルな気がします。
昨日、ともと中村亘君との三者のビデオチャットが楽しめました。ほんとにテクノロジーの進歩を実感した次第です。
明日は、アマンの運転でペシャワールに向かいます。
9時に部屋を出てロビーに降りると、ドライバーのムシュターグだけが、ロビーに突っ立って待っていました。滞在中ずっとエスコトートしてくれたザヒードは来れないと、昨夜夜中の別れ際に言っていました。
PIAは時間通り、12時きっかりにテイクオフ。全座席の背にテレビのついた真新しい機材で、インドまで飛んできたJAL便と同じものだが、こちらの方が見るからに新しい。調べると、ボーイング777-300ERという2003年に開発された機種で、国際線用のものである。それを、たかが2時間足らずのカラチーイスラマ間に使うというのは、贅沢な気もした。
タイムテーブルよりかなり早く到着して、スーツケースを2個載せたキャリーを押しながら送迎ロビーに出て行くと、花束を携えたアマンが飛び出してきました。
白づくめのトップファッションで、かっこのいいサングラスをかけ、先が広く反っくり返った最新型の黒のエナメル靴を履いています。
「カシミールから昨日戻ったばかりなんです。連絡が遅れて申し訳ない」
キャリーを押すアマンに従いながら迎えのひとの列の前を通り過ぎて行くと、「MR. NAOKI TAKADA」と書いたボードを掲げた人がいる。
「わたしが高田ですが・・・」
横からアマンが、「そうか、そうか。じゃぁ君たちは荷物だけをマリオットホテルに運んでくれ」
アマンは、えらくでかいベンツにぼく達を導きました。
「あれっ、前のベンツは?」「ぼくの車は売りました。これは友人から借りたもの」
フロントウィンドウには、黄色の三角で丸にAと入ったステッカーが2枚はってあります。これがあると空港の滑走路のタラップの下まで入れるのだそうです。「ムシャラフ達も乗る車なんだ」
どこでそんなものを借りてきたのかと思いましたが尋ねはしませんでした。
「マリオットはねぇ。スタッフが友達だから頼んだんだけど、すでにブッキングが入ってるというんです。値段を聞くとそっちの方が大分高かったので、キャンセルしてくれといったんです。16000だったんです。こっちの方は12000」
「それはありがとう」
また、昨年のドバイと同じことが起こったと思いました。
ドバイのときは、もっと大変でした。パルベイツは、ドバイに2つも店を持っているから、詳しいだろうと「何か耳寄りな情報があれば知らせてほしい」とイスラマからメールしただけなのに、彼はミスタータカダが行くからエスコトートしろと命じたらしい。それで、ドバイのスタッフは大張りきりでリゾートホテルを予約した。
ぼくは、イスラマからオンラインの直前予約で「ホリデイイン」を大変利口な値段でブックしていたのです。
空港に迎えにきたスタッフは、自分が予約したホテルに連れて行くといいます。ぼくは必要ないといい、延々と押し問答。
彼は今キャンセルしたらお金を取られるから困るというのですが、俺の知ったことかと、ホリデイインに向かわせたのです。
翌日ホリデイインに現れて、そこはパキスタン人、けろりとして「さあどこへでも案内します」というので、さすがに気の毒で、「全部自分たちでやるから、もう来なくてもいい」と断ったのでした。
今回も、カラチでパルベイツの家に行き、出してくれたフランスブルゴーニュの白ワインを飲みながら、聞かれるままに大体のスケジュールを話したら、「分かった、ぼくが全部アレンジするよ」というので、軽く「ありがとう」と言っただけなのです。
カラチもイスラマバードも、いつもとなんにも変わりはありません。
変わったところといえば、マリオットのセキュリティーチェックが、人員が増えより厳重になったというくらいの差です。これは、カラチのシェラトンでもそうですが、ホテルに入るのと飛行機に搭乗するのとが同じだと思って頂いたらいいと思います。
マリオットホテルの入り口ゲートのガードマンは、倍くらいの6・7人に増え、前のボンネット後ろのトランクを開けさせ、3人が鏡のついた棒を車のしたに差し込んでチェックします。ゲート内の通路も普通のときの半分に狭められていました。
まあチェックが厳しいということは、それだけ安全性が高まるということで困ったことではないのです。
50年近くもずっと来つづけているイスラマやピンディでは、なんだか故郷の町にいるような気分になったりするのですが、とはいえバンコックでのようにプールサイドでくつろぐという気は起こりません。
マリオットホテルのインターネット環境は、部屋のデスクからラインでもWiFiでも繋がります。値段は、1時間180+TAX。シェラトンは1時間200で、あと12時間1200。24時間の3つのラジオボタンで選択するのみの操作でした。
部屋番号@inhouseというIDをいれ、8デジットのパスワードで好きなだけ接続するこのホテルの方がリーゾナブルな気がします。
昨日、ともと中村亘君との三者のビデオチャットが楽しめました。ほんとにテクノロジーの進歩を実感した次第です。
明日は、アマンの運転でペシャワールに向かいます。